今月3日、衆議院本会議で「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(略称:改正育児・介護休業法)が全会一致で可決、成立しました。
改正される内容は大きく次の5点です。
1 男性の育児休業取得促進のための子の出生直後の時期における柔軟な育児休業の枠組みの創設
・休業の申出期限が、原則として、現行の休業開始の1か月前までから2週間前までになります。
・2回まで分割して取得できます。
・労使協定の締結で、個別合意により休業中の就業を可能とします。
2 育児休業を取得しやすい雇用環境整備及び妊娠・出産の申出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け
・妊娠や出産(本人または配偶者)の申出をした労働者に対し、事業主から個別の制度周知
及び休業の取得意向の確認のための措置を講ずることを、事業主に義務付けています。
3 育児休業の分割取得
・1の休業を除き、育児休業が分割して2回まで取得できます。
4 育児休業の取得の状況の公表の義務付け
・常時雇用する労働者数が1,000人超の事業主に義務付けられました。
5 有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和
・「事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者」という要件が廃止されます。
(労使協定締結により除外は可能)
施行日は、2と5は来年2022年4月1日、1と3は来年秋に、4は2023年4月1日です。
改正育児・介護休業法にともない、雇用保険法の育児休業給付に関する規定も整備されます。
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今月1日の毎日新聞千葉版に、男性公務員の育児介護休業取得率で、千葉市は92.3%と、
2019年度政令市で断トツだったという記事が掲載されていました。
2番目が福岡市20.2%とまさに圧倒的な結果です。
千葉市が行ったことは、「休まない理由」を聞き取るという発想の転換でした。
当時の熊谷俊人市長(現千葉県知事)も、保育園に子供を送迎していたということです。
休業を取得しやすい雰囲気、そして休業中の収入ダウンの不安払拭に向け、少しづつ走り始めました。